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モンクレール、1-9月売上高6%増 日本含むアジアが欧州の不振を相殺

モンクレールグループの2026年1〜9月期の売上高は実質為替ベースで6%増加した。日本や韓国を含むとする同社独自の「アジア」区分が15%伸び、欧州のインバウンド客減少によるEMEAの不振を相殺した。

賑わうアジアの商店街にある上質なアウターブティックと、人通りの少ない欧州の店先を対比させたイラスト
イラスト:floortok.com

モンクレールグループは10月21日の発表で、2026年1〜9月期の売上高が実質為替ベースで前年同期比6%増(名目ベースでは3%増)の18億9540万ユーロになったと明らかにした。成長の大部分はアジア地域によるもので、同社の集計ではこの地域に日本と韓国も含まれる。第3四半期単独のグループ売上高は6億550万ユーロで、実質為替ベースでは前年同期比ほぼ横ばいだった。

グループ売上高の84%を占めるモンクレールブランドは、1〜9月期に実質為替ベースで6%増の15億8920万ユーロとなったが、地域別の内訳には大きな差がある。アジアが15%増だったのに対し、EMEA(欧州・中東・アフリカ)は5%減、米大陸は5%増だった。第3四半期だけを見ると、欧州のインバウンド客の落ち込みを背景に直営店売上高は実質為替ベースで2%減少したが、同社は「APAC(アジア太平洋)、日本、韓国はいずれも第3四半期に増収だった」としている。9月末時点の店舗網は、直営店305店、ホールセール取引先43店だった。

グループ売上高の16%を占める、より小規模なブランドのストーン・アイランドは、1〜9月期に実質為替ベースで8%増の3億620万ユーロとなり、モンクレールブランドを上回る伸びを示した。地域別ではアジアが23%増と際立ち、EMEAは1%増、米大陸は26%増だった。ただ米大陸は直営店94店、ホールセール11店という小さな拠点規模からの拡大段階にある。

両ブランドに共通する構図は同じだ。モンクレールの集計で日本を含むアジア太平洋・韓国と一括りにされる「アジア」が、いまの欧州が果たせていない役割を担っている。日本を含む同社の事業にとっては、第3四半期にEMEAの直営店が減速するなかでも、アジアがモンクレールブランドの増収をけん引したという自社発表の内訳そのものが意味を持つ。それでも会長のレモ・ルフィーニ氏は慎重な姿勢を崩さず、「業界は極めて複雑な環境の中にあり続けている」としたうえで、「厳格さと地に足のついた姿勢を保ち、何よりブランド戦略に集中することが重要だ」と述べた。同氏はニューヨーク・フィフスアベニューの新旗艦店や、ストーン・アイランドのローマ新店を、四半期の増収率が鈍るなかでも戦略に資本を投じ続けている証しとして挙げている。

モンクレールブランド 2026年1〜9月期:アジア(日本含む)が欧州の不振を相殺

実質為替ベース前年同期比(%)

+15.0%アジア−5.0%EMEA+5.0%米大陸
モンクレールグループ 2026年1〜9月期発表 · 作図:floortok