高島屋、9月の既存店売上高が4.1%増 免税売上は12.8%増まで加速
高島屋が10月1日付で発表した店頭売上速報によれば、9月の既存店売上高は前年同月比4.1%増。ただし免税売上を除くと伸びは3.0%にとどまり、この秋の百貨店回復がなお訪日需要と急な気温低下によるコート・ストール需要に支えられている実態が浮かぶ。

高島屋は10月1日付の月次売上速報で、9月の国内百貨店売上高(全店ベース)が前年同月比2.4%増、過去1年間に閉店した2店舗の影響を除いた既存店ベースでは4.1%増になったと発表した。免税売上高は12.8%増加した一方、免税を除く売上高は全店で1.1%増、既存店でも3.0%増にとどまったという。
インバウンド客については、客数が前年比0.3%増にとどまった一方、客単価は12.5%増加したと発表しており、増収のほぼすべてが来店客数ではなく1人あたりの購入額の伸びによるものであることがわかる。同社は高額品に加え化粧品、子供用品・ホビー、スポーツ関連商品が伸びたことを要因に挙げた。国内客については気温の低下によりジャケットやストールなど秋物衣料・雑貨への需要が高まり、前年実績を上回ったとしている。
旗艦店と郊外店で明暗
店舗別に見ると明暗が分かれた。東京の旗艦店である日本橋店は11.5%増、泉北店は12.6%増と大きく伸びたほか、新宿店は6.6%増、大宮店は5.4%増だった。一方、横浜店は1.9%減、玉川店は2.9%減となり、国内店舗で前年割れとなったのはこの2店舗のみ。京都店の1.9%増には、8月3日に閉店した洛西店の売上が含まれており、洛西店の前年実績を除いた京都店単独の数字は5.8%増になるという。1月7日に閉店した堺店も既存店計算から除外されている。紳士服、婦人服、特選衣料雑貨、呉服、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、食料品など同社が集計する商品カテゴリーはすべて既存店ベースで前年実績を上回った一方、EC店の売上高は16.9%増と、大きく伸びた。
注目すべきは、既存店ベースの伸び率と免税を除いた伸び率との差だ。免税売上の伸びが免税を除く既存店の伸び(3.0%)の4倍以上のペースで拡大しており、9月の高島屋の好調はなお、来店客数の増加よりも1人あたりの購入額の伸びに偏って支えられている。結果として、インバウンド需要の大半を取り込む日本橋店のような旗艦店が、横浜店や玉川店のように国内の地元客に依存する郊外店から一歩抜け出す形になっている。この9月のペースが冬のギフト商戦まで続くかどうかは、国内顧客の実需よりも気温次第という面が大きいだろう。
前年同月比(%)