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イオン、初の「子育てフェア」を全国約570店舗で開催 10日間の体験型企画に

イオンはグループ14社・全国約570店舗で、初となる「子育てフェア」を10日間開催する。参加メーカー26社の商品に、ベビーカー試乗会や安全体験、初の「子育て支援自販機」実証などを組み合わせた企画で、忙しい子育て世帯をつなぎとめるのは棚の商品だけではなく売場そのものだ、という読みがうかがえる。

スーパーの売場が家族向けイベント会場に変わった様子を描いたイラスト。ベビーカーとチャイルドシートが試乗コーナーに並び、奥にはベビー用品の棚。親子のシルエットが並んで商品を眺め、明るい昼間の店内照明が差し込む。
イラスト:floortok.com

イオンは、グループ14社・全国約570店舗(「イオン」「イオンスタイル」など)で、9月25日から10月4日までの10日間、グループ初となる「子育てフェア~共育(ともいく)~」を開催すると発表した。

イオンは、共働き世帯の増加に伴い、仕事と育児の両立や食事・洗濯・送迎、子どもとの体験機会の確保など日々の家事・育児の負担軽減に対する需要が高まっていることを開催の背景として挙げた。花王、資生堂ジャパン、コンビ、タカラトミー、P&Gジャパン、ユニ・チャームなどの非食品メーカーと、味の素、カゴメ、キリンビバレッジ、サントリーフーズ、森永乳業など食品メーカーを含む26社と共同で企画し、「タイパ」「安全・安心」「いたわり」という3つのテーマのもと、最大約480品目を展開するという(同社発表)。

催事型イベントは6店舗で

全国6店舗(イオン札幌苗穂店、イオンスタイル伊丹昆陽、イオンスタイル仙台上杉、イオン福岡店、イオンスタイルレイクタウン、イオン南風原店)では、9月25日から27日(仙台上杉店のみ10月2日から4日)にかけて、メーカー各社と連携した来店客参加型のイベントを実施する(同社発表)。一例として、コンビによるベビーカー試乗会・チャイルドシート装着体験、タカラトミーの体験型玩具展示・サンプル配布、カゴメの野菜をテーマにしたクイズラリー、自社ベビーフード「トップバリュ fun fun smile」の試食会などを挙げている。

自販機の実証と「映画館デビュー」

イオンは、赤ちゃんとの外出に必要なおむつやおしりふき、ベビーフード、おやつなどを購入できる「子育て支援自販機」の実証も始める。全国初の設置店舗としてイオンレイクタウン mori に3台を導入し、9月25日から27日の特別催事期間中はスタンプラリーも実施する(同社発表)。このほかグループでは、イオンエンターテイメントが館内を暗くしすぎず音量も抑えた「映画館デビュー」上映会を、イオンファンタジーが1日遊び放題の屋内型プレイグラウンド「のびっこジャンボ」の拡充や発達・知的障がいのある子どもとその家族向けの優先利用時間帯「スマイル・インクルーシブDAY」を、未来屋書店が児童書売場と週末の絵本読み聞かせライブ配信をそれぞれ展開する。

今回の企画は単なる販促というより、イオンの売場そのものを「また来る理由」に変える試みに近い。メーカーによる試食・試乗・安全体験や子育て向けサービスを一つのキャンペーンにまとめることで、忙しい子育て世帯にとって、ベビーカーやチャイルドシートを購入前に気軽に試せる場を提供する。これは専門店やネット通販が容易に代替できない強みだ。自販機の実証や来店客参加型イベントが全570店舗に均等に広がるのではなく、一部の拠点店舗に集中している点からは、全国展開に資本を投じる前にまず試している段階であることがうかがえる。またこの時期にグループ初の子育てフェアに踏み切った背景には、若い子育て世帯をリピーターとして囲い込む競争圧力の高まりも透けて見える。