サイプレス・ホールディングス、イオンモール伊達に5ブランドを同時出店
東証上場(証券コード428A)のサイプレス・ホールディングスは、11月27日に福島県伊達市で開業する「イオンモール伊達」に、新業態の天丼専門店の1号店を含む5ブランドを同時出店する。フランチャイズ展開も始めたばかりで、掲げる「1,000店舗」目標に向けた動きの一端となる。

東証上場(証券コード428A)のサイプレス・ホールディングスは10月20日、福島県伊達市に11月27日開業する「イオンモール伊達」に、子会社の株式会社サイプレスが運営する5ブランドを同時出店すると発表した。
出店する5ブランドのうち4つは既存業態で、1つが新業態となる。2階には、炙りにぎりを主力とする回転寿司「ABURI百貫」、豊洲市場などから直接仕入れた魚介を使う定食・丼の「築地食堂 源ちゃん」、岩手県産「岩中豚」を使うとんかつの「とんかつとう庵」、そして天丼専門店「ゑるびす」の1号店が入る。「ゑるびす」はグループにとって新業態となる。1階には、注文を受けてから炭火で1本ずつ焼き上げるテイクアウト専門の焼き鳥「炭火焼鳥 銀座惣菜店」が出店する。
5ブランドのうち「炭火焼鳥 銀座惣菜店」は、同社がフランチャイズ(FC)展開の対象に選んだ業態でもあり、8月19日からFC本格展開を始めたとしている。グループ全体では、8月末時点で36ブランド・直営137店舗としている。同じ発表資料のうち今後の展開について述べた箇所では、5月末時点で36ブランド・135店舗という数値も示されており、時点の違いによる差とみられる。同社は「サイプレス・プロジェクト・K」として1,000店舗体制を目標に掲げている。
今回の5ブランド同時出店は、外食市場全体が物価の伸びを上回るペースで拡大していた時期と重なる。日本フードサービス協会が10月26日に発表した9月度調査によると、加盟社の全店売上高は前年同月比7.3%増となり、客数は2.3%増、客単価は4.9%増だった。客単価の伸びは、総務省統計局が示す9月の消費者物価上昇率2.1%の2倍以上にあたる。ショッピングセンターの9月も好調で、日本ショッピングセンター協会によると、既存SC売上高は前年同月比6.0%増となり、2015年以来となる5連休のシルバーウィークが追い風になったという。これらの数値はあくまで全国・9月時点のもので伊達市の状況を直接示すものではないが、サイプレスが5店舗を一斉に投入する先の市場で、客数・客単価とも堅調に推移していたことをうかがわせる。
本当の焦点はモールの開業日そのものよりも、その先にある。新業態の天丼専門店「ゑるびす」が2号店以降も通用する業態となるか、そして1,000店舗を目指す137店舗のグループが、「炭火焼鳥 銀座惣菜店」で始めたばかりのFC展開に加えて、こうしたモールへの複数ブランド一斉出店を今後も主な拡大手段として使い続けるのかが問われる。