floortok

Journal

·
ニュース

羽田・成田・熊本・那覇の4空港、旅行者向け衣類圧縮サービスを共同開発

羽田・成田・熊本・那覇の空港運営各社が、旅行者向けの衣類自動圧縮サービスの共同開発に乗り出した。自社調査では旅行者の7割が荷物のスペース不足を理由にお土産の追加購入を断念した経験があるという。

空港コンコースに設置された小型の圧縮機キオスクを描いたエディトリアルイラスト。開いたスーツケースのそばで、シルエットの旅行者が衣類を機械に入れている。
イラスト:floortok.com

日本空港ビルデングと株式会社SJOYは、衣類専用の自動圧縮サービス「Pocket Tips」について、羽田・成田・熊本・那覇の4空港への本格導入を来年以降に目指し、共同開発を始めたと発表した。

同サービスは、衣類そのものを専用の自動圧縮機に入れるだけで、約1分で手のひらサイズまで小さくできるという。衣類の大きさにもよるが、最大で元の7分の1のサイズまで圧縮可能。梱包材などを使わず衣類自体を圧縮するため、ゴミが出ない点も特徴としている。

今回の取り組みは、日本空港ビルデングが研究開発拠点「terminal.0 HANEDA」を通じて2026年1月に羽田空港で実施した実証実験を踏まえたものだ。同社によれば、利便性について多くの利用者から好意的な評価が寄せられた一方、改善を求める声もあったという。熊本・那覇の両空港運営会社はこれまでもt.0の参画企業として実証実験に加わってきたが、今回新たに成田空港が開発に加わり、首都圏の国際拠点空港としての知見が加わる形となった。

背景として両社が挙げるのは、これまで4空港で実施した実証実験でのアンケート結果だ。回答者約400人のうち約7割が、荷物の収納スペース不足を理由にお土産の追加購入を断念した経験があると答えたという。日本空港ビルデングはまた、2026年4月1日から搭乗手続きの円滑化と定時運航を目的とした新たな機内持ち込み手荷物のガイドラインが導入されたことも、旅行者の手荷物スペースへの圧力を高めている要因として挙げている。

商業的な狙いは分かりやすい。スーツケースの空きを増やす機械は、事実上、空港自身の売上を左右するレバーになり得るからだ。旅行者の7割が荷物の満杯を理由に土産物店を素通りしているのが実情だとすれば、収納スペースを買い戻す手段は、そのまま空港運営各社が自ら手がける店舗の追加消費につながる。日本空港ビルデングとSJOYは、2027年以降を目標とする本格導入を経た先、空港以外にもホテルやアパレル分野への展開の可能性も視野に入れているとしている。