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ラルフ ローレン、アジアの売上高が28%増 日本向けアプリも投入し通期見通しを再び上方修正

ラルフ ローレンの2027年度第2四半期(7〜9月期)は、売上高が28%増えたアジアが引き続きけん引役となった一方、北米・欧州の伸びは低い一桁にとどまった。アジアの強さの一端は日本にも及んでおり、同社は日本向けの自社モバイルアプリを市場別として初めて投入。通期見通しは年度内2度目の上方修正となった。

洋服が並ぶショーウインドーの前で、後ろ姿の買い物客がスマートフォンのアプリ画面を手にしているイラスト。背景には人通りのある商店街が広がっている。
イラスト:floortok.com

ラルフ ローレン・コーポレーションは11月5日、2027年度第2四半期(2026年9月26日までの3カ月間)の決算を発表した。売上高は実績ベースで前年同期比9%増の21億9,330万ドル、恒常為替ベースでは10%増だった。アジアの売上高は28.2%増(恒常為替ベース28.1%増)の5億7,130万ドルとなり、既存店売上高は24%増。一方、北米は6.4%増の8億8,560万ドル、欧州は1.1%増(恒常為替ベース2.5%増)の6億9,600万ドルだった。

アジアの伸びを支えたのは主に中国で、実績・恒常為替ベースいずれも35%超の増収になったと同社は説明している。

全社ベースでは、実績ベースの売上高総利益率が74.2%(調整後70.5%)に達した。関税返還金8,230万ドルの計上が利益率を押し上げた一方、同社はこれに関連して3,320万ドルの慈善寄付を行ったとしている。営業利益は実績ベースで3億6,370万ドル(利益率16.6%)、調整後では3億4,460万ドル(15.7%)。1株当たり希薄化後利益(実績ベース)は前年同期の3.32ドルから4.87ドルに伸びた。グローバルの直営店・ECを合わせた既存店売上高は10%増で、店舗とデジタルの伸びはおおむね均等だった。デジタルコマースの既存店売上高は、アジアが31%増と、北米の5%増、欧州の9%増を上回った。

同社が「主要都市での顧客基盤強化」策の一環として挙げたのが、22店舗の新規直営・提携店舗の開業と、日本での「ラルフ ローレン」モバイルアプリの投入だ。市場別の専用アプリとしては初めてで、日本の顧客にグローバルサイトとは別の専用デジタル接点を提供する。発表資料は日本単独の売上高を開示しておらず、日本はオーストラリア・ニュージーランドを含むアジア部門に含まれている。

パトリス・ルーベ社長兼最高経営責任者(CEO)は「第2四半期は好調な業績を上げることができ、これにより2027年度の見通しを再度上方修正できた」と述べた。同社は通期の恒常為替ベース増収率見通しを従来の5〜6%から6〜7%に、営業利益率の改善幅見通しを0.8〜1.0ポイントに、それぞれ上方修正した一方、通期の為替影響は増収率を0.4〜0.6ポイント押し下げるとみている。また同四半期に2億5,000万ドル、通期累計で5億ドルの株式買い戻しを実施し、2027年度の買い戻し計画を完了したとした。

floortokの読み: 今回のアジアの伸びは、為替ではなく実需によるものと見られる。米連邦準備制度のデータによると、ドル円相場は2025年9月の月中平均147.86円から2026年9月には156.42円まで下落し、この間に円は対ドルで約6%下落した(floortok試算)。それにもかかわらず、ラルフ ローレンのアジアの実績ベースの増収率(28.2%)は、同社が開示する恒常為替ベースの増収率(28.1%)とほぼ同じだった。現地通貨が弱含んでも報告ベースの数値がほとんど変わらないという事実は、伸びの大半が為替換算ではなく販売そのものの拡大によるものであることを示唆する。アジアの既存店売上高が24%増となっている点も、この見方と整合的だ。

ラルフ ローレンは依然として日本をアジア部門から単独では切り出していない。したがって、市場専用アプリの投入は、今回の発表の中で日本に関する最も具体的な材料といえる。アジア地域内でより大きな単一市場ではなく日本を選んで最初の専用アプリを投入したことは、中国主導の成長が占める地域区分の中でも、同社が日本を独自のデジタル接点を持つに値する市場と位置づけていることを示す。今後の焦点は、このアプリが日本自体の売上高を、同社がいずれ単独開示したくなるほど動かせるかどうかだ。

ラルフ ローレン 2027年度第2四半期 地域別売上高成長率(実績ベース、前年同期比)

前年同期比(%、実績ベース)

+6.4%北米+1.1%欧州+28.2%アジア
同社 2027年度第2四半期決算 · 作図:floortok