伊勢丹新宿店、呉服フロアを障害者就労支援発の刺し子・ぼろブランド「TERAS」に開放
伊勢丹新宿店が、7階の呉服フロアを栃木県の福祉就労支援施設発の刺し子・ぼろブランド「TERAS」に9日間開放する。ラグジュアリーの限定企画ではなく、社会性のある手仕事に百貨店の売場という舞台を与える試みだ。

伊勢丹新宿店は、7階の呉服プロモーションスペースを、刺し子とぼろ布を用いたブランド「TERAS」に9日間貸し出し、9月7日から15日まで展示会を開催する。運営元のTOMOS株式会社が発表した。
TERASは、TOMOSが2015年に設立し栃木県宇都宮市で運営する福祉就労支援施設で作られているブランドで、障害のある人々が手作業で刺し子製品を仕立てているという。会場での販売価格は、刺し子のクッションカバーが9900円から、ぼろのクッションカバーが1万4300円から、オーダーメイドのぼろジャケットが13万2000円までとしている。営業時間は午前10時から午後8時(最終日は午後6時まで)。
会期中の9月11日・12日には、8歳以上を対象に、刺し子の端切れを使ってミニトートバッグやサシェを作るワークショップも開催するという。
この取り組みが目を引くのは、作品そのものよりも、それが置かれる売場にある。呉服フロアは百貨店が最も伝統色の濃い、選び抜いた品を並べる場所であり、そこを、価格帯が10万円台のジャケットにも及ぶ福祉施設発ブランドに明け渡すことは、障害者就労による手仕事を、館内の別の一角に置く「善意の企画」としてではなく、老舗の呉服商と同じ重みを持つ商品として扱っていることを意味する。