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羽田空港ブランド別売上No.1の東京ばな奈、初のカフェ業態を出店

羽田空港の直営店で売上高No.1を記録した東京ばな奈が、土産物売り場からカフェ業態へと進出する。

ソフトクリームとチョコレートがけのスイーツを並べた空港出発ロビーのカフェカウンターと、順番を待つシルエットの旅行者を描いたイラスト。
イラスト:floortok.com

羽田空港のターミナルを運営する日本空港ビルデング株式会社(JAT)によると、1992年から羽田空港で販売されてきた東京土産の定番「東京ばな奈」が、9月17日にブランド史上初となるカフェ業態を出店する。「TOKYO BANANA Cafe Stand」は第1ターミナル2階、16番ゲート前の出発ゲートラウンジに設ける。手荷物検査を済ませたチケット保有者のみが立ち入れる保安エリア内の立地となる。

新業態では、これまでにない形で商品を提供する。注文を受けてから仕上げる「東京ばな奈バー チョコバナナ風」は、スペシャル(550円)、ベリー味(500円)、レモンピスタ味(500円)の3種。加えて羽田空港限定のソフトクリーム「ばな奈ミルク味」(500円)も用意し、カップかコーンを選べる。物販は6時、カフェは7時から営業する。

出店の背景には、JATの発表に含まれていた注目すべき数字がある。羽田空港第1・第2ターミナル内でJATが直営する23店舗を対象にしたブランド別売上ランキングで、2025年4月から2026年3月までの1年間、東京ばな奈が売上金額で首位に立ったという。

土産物ブランドが売り場からカウンター業態へ踏み出すのは、単なるメニュー拡充ではなく、プロダクトと売場演出(プレゼンテーション)の両面での戦略といえる。「持ち帰って食べる」土産を「その場で味わい、さらに買い足す」消費へと変える狙いで、保安検査後という逃げ場のない客層に対して追加の消費を促す、旅客動線を軸にしたトラベルリテールの典型的な発想だ。実際、JAT自身の開示によれば、主力事業である物品販売業の売上高は2026年3月期に前期比4.2%増の1,555億8千3百万円となり、2027年3月期第1四半期(4〜6月)も前年同期比6.5%増の394億1千2百万円に伸長、同社は羽田免税店の売上が四半期として過去最高を更新したとしている。34年にわたり飲食業態を持たなかった東京ばな奈が今回カフェへ進出した背景には、こうした「羽田空港売上No.1」の実績があるとみられる。

注文を受けてから仕上げるバーとソフトクリームが、売上No.1ブランドにふさわしい回転を保安エリア内で生み出せるのか、それともすぐ近くの土産物売場の需要を食い合うだけに終わるのか、まず注目される。